いろいろ備忘録 ー 西口一希

停止中だったブログですが、引っ越して再開することにしました。

無意識を意識する実験 ー 西口一希

無意識を意識する遊びです。下記の絵のどちらが、”タギテ”という名前でしょうか?これまでのところ、9割以上の確率で、答えは一致します。多くの形や言葉は、それぞれの連想を脳内に無意識として持っており、誰にも共通する連想が多いです。

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実際に青い部屋にいるときと赤い部屋にいるときでは実際の体感温度が変わりますし、食欲も赤のほうが増進します。その意味では、食欲も赤の連想に近そうです。

この連想とフィードバックに仕組みは諸説ありますが、およその流れはこんな感じで間違い無さそうです。そのように考えると、焼肉レストランは赤い看板が多く、青い看板より、盛り上がり(興奮)を感じるし食欲も感じます。青い看板は食欲・興奮関連の連想になじまないので、おそらく独自性や驚きがあって目を引く可能性はありますが、食欲には遠いかもしれません。

この無意識の連想を焼肉屋さんのマーケティングで使うと、食欲は促進するが、ありがちな ”赤” 看板か、食欲は促進しないが、独自性があり、目立つことは出来る ”青” 看板か、いずれの選択肢もあるかと思います。

それ以外の様々なマーケティング要素を含めて総合的に考えて、それぞれの要素をどのように統合的に活用するのかの設計をマーケティングの責任者、プロデューサーは意思決定しないといけません。それぞれの要素ではなく、統合的にといったところが重要かと思います。

もうひとつ身近な例として、誰もが子供のころやってみた遊びです。”ピザ、ピザ、ピザ、って10回言ってみて。で、これは何(ひじを指差して)? - ひざ、じゃないよ” ”ミルクって10回言ってみて。で、牛が飲むのは? - ミルクじゃないよ!”。覚えてますか。言葉と音と脳内の連想(ひじという言葉とひじの部位のビジュアル ・ 牛という言葉とミルクの連想)。これらは、無意識下に固定化させた連想を使ってミスリードする遊びです。

無意識(脳)の中身(”情報”と”連想”)と外部から流入する”情報”の関係、それらが引き起こす肉体的変化、行動変化、なんとなくの気分、意識できる感情、意識できる解釈、これらの関係が理解できます。

 

西口一希