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いろいろ備忘録 ー 西口一希

停止中だったブログですが、引っ越して再開することにしました。

N1起点 『ピーターティールさんの話を聞いて』

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「賛成する人がほとんどいない、大切な真実はなんだろう?」

ティールさんのこの有名な質問を聞いて感じたのですが、結局、これってマス発想で付加価値は創造できないと指摘されているのですよね。

マスマーケティング経験が長い自分には、グサリと刺さりました。改めてN1起点で考えていかねばと。マーケ調査で、N1000とかで大量のN数で量的調査をしますが、それに対して個人1人という概念でN1起点としているのですが、具体的な1個人の価値観、ライフスタイル、インサイトを理解し共感することから始めないといけない。

1人の満足だけを考えて、他では手に入らない商品やサービスを企画し、コミニケーションし、継続的な信頼を構築していく。結果として、N1=1人という最小単位が出発点ではあるが、その価値観やライフスタイルに近しい方々に共鳴が広がり、それが数人になり、ミクロ集合になり、場合によっては、マスとも言える大集合になる

そもそも、世の中で一人しか満足しない商品提案をしたくても多分無理ですよね。1個人向けにカスタマイズした特殊提案であっても、それが欲しいと感じる人は、世の中全体でみれば絶対に数十人はいるでしょう。場合によっては数千万人いたりするわけです。

同様に、自分一人だけが満足する商品やサービスを創ってみれば、おそらく、それを欲しがる人は世の中にはかなりいるはずです。Appleのジョブスさんの物創りは、まさにこんな感じのように思えますし、デジタルで世界中の情報制限がなくなる中で、個人が大企業の役割を奪っていく理由はここにあると思うのです。

結局、N1に焦点を当てない限り本質的な付加価値は出ないし、新しい市場創造とは、こういった過程を経てしか達成できないと思います。おそらく、マスビジネス、マスマーケティングといった考えが、人口が増えて経済が拡大し続ける中での一時的な流行だったように思うのです。そういった意味では、ピーターティールさんの指摘は、当たり前の商売の心得だろうなと。

最近のLookalike ターゲッティングや、ビッグデータ分析で目指しているのは、このN1からミクロ、マクロへの拡大ですよね。データ分析能力上がれば上がるほどに、いずれN1からの拡大はアルゴリズム化されてオートメーションになる

そうなると長年培ってきたはずの拡大の為のマーケティング手法や、その使い手のベテランマーケッターの相対的価値は下がって、まだ視えていないN1の潜在需要の洞察力、そして、そのN1に向けた独自商品やサービスのクリエイティブ能力が、企業の存在価値そのものになっていくのだろうなと思うのです。

 

西口一希